上司に対するコーチング方法、コーチングアップに取り組もうと考えても、自分は立場が下なのに、といった気後れから、うまくできないという人もいるでしょう。
この記事では、コーチングアップをうまくやるために必要な心構えについてご紹介します。
うまくポイントをおさえて、気持ちよく仕事ができるようにしていきましょう。
目次
Qコーチングアップをうまくやるために必要な心構え、コツがあったら教えてください。
Aコーチングアップは上司に対するコーチングのため、抵抗を示す人が多いです。
そのため、理屈では必要なものだとわかっていても、うまくできないという人が出てきます。
特に自分が上司に何かをすることは失礼だという思い込みが多いです。コーチングアップは上司を指導するもの、そんな偉そうなことできないと心の中では思っているわけです。
まずは、その思い込みを取り払いましょう。コーチングアップは、上司との信頼関係を築き、お互いが力を存分に発揮できるような環境、関係を作る一つのスキルです。上司を指導するという意識ではなく、上司の力を引き出し、お互いが気持ち良く仕事をできるように調整するくらいの意識の方がいいでしょう。
力がある上司だったとしても、部下とうまくコミュニケーションをとることができないと、力を発揮することができません。そこで部下がコミュニケーションがスムーズにいくようにコーチングをする、すると上司が力を発揮できるようになる…これがコーチングアップです。コミュニケーションの一手段だと思えば、抵抗が少なくなるのではないでしょうか。
以下では、コーチングアップに必要な心構えをいくつかまとめています。すぐにでも実践できるものですから、参考にしてみてくださいね!
○上司を決め付けない
一番大事なのは、上司を決め付けないことです。あの人はこうだというように決め付けていると、上司の良さを生かすことができません。例えば、あの人は仕事が遅いから駄目だという目で見てしまうと、なんとかして仕事を速くさせることしか考えなくなるでしょう。
しかし、本当は能力がなくて遅いのではなく、丁寧でクオリティの高い仕事をしていたのかもしれません。物事の優先順位をつけるのがうまく、あなたが速くして欲しいと思っている仕事は、他の仕事に比べて急ぐ必要がないものなのかもしれません。
そのような状態で無理に仕事を速くするように働きかけても、仕事の能率アップにはつながらないでしょう。むしろ効率が悪くなるということさえ起こってしまいます。
コーチングアップで注意するのは、こちらから見えているものは全てではないということです。単純な決め付けは良くないのです。自分から見たら明らかだと思っていることでも、相手から見ると違うということはよくあります。物事は、立場や世代、価値観などの違いで見え方ががらりと変わるものなのです。
誤解、思い込みを防ぐためには、上司のことをよく観察し、知る努力をすることが必要です。どうして仕事が遅いのだろうか、どういう風に業務に取り組んでいるのだろうか、どういう考えを持っているのだろうかと疑問に持つことで、上司のことを理解していきます。
上司の行動の意図や性格を理解することができれば、コーチングアップもしやすくなります。どういう働きかけが適切なのかわかるようになります。
何か困ったことや不満が生じたときは、まずはその理由をよく考えるようにするといいでしょう。ただ仕事を速くさせるのと、上司のことを理解した上でペースアップをお願いするのとでは、上司の感じ方も結果も変わります。
○~べきを捨てる
上司を決め付けないことにも関連しますが、~べきという考え方を持っている方がいたら、その考え方はやめるようにしましょう。「今これをすべき」「上司はこうあるべき」「普通の上司ならこうするはずだ」というような使い方ですね。
一種のこだわりのようなものですが、こういう思考の仕方が当たり前になっている人は、上司とうまくコミュニケーションが取れないことがあります。上司に変な期待感を持ってしまいますし、現実とのギャップに耐えられなくなってしまうのです。当然コーチングアップもうまくいかず、ちぐはぐなものになります。
自分の価値観を絶対視しており、それに当てはまらないものを許せないので、すぐにイライラしてしまうという特徴があります。~べきという思考は偏ったものになりやすく、精神的負担を増やしてしまう傾向があるのです。
まずは~べきという考え方をやめて、柔軟に考えるように意識するといいでしょう。
○上下関係のイメージを捨てる
上司は上、自分は下だという意識が強くあると、萎縮してしまい、コーチングアップの効果が半減してしまいます。
上司に礼儀を持って接することは必要ですし、確かに立場が上であることは間違いないのですが、そのイメージがコーチングアップをしにくくしているという一面があります。そこで、上下関係というイメージを捨ててみましょう。上司とは前後の関係や斜め前の関係のイメージでいた方がうまくいきます。
上司がプロジェクトでみんなを引っ張る立場にあるなら、上司の後ろからついて行きつつ背中を支えてあげる前後関係、比較的同じような立場でプロジェクトや営業などに取り組むときは少し前に出てもらっている斜め前の関係のイメージを持つといいでしょう。
上下関係のイメージに比べて気が楽になりませんか?同じ支えるでも、下から支えるのはつらいイメージがあるでしょうが、後押ししてあげるイメージならやる気が出るでしょう。
このようなイメージは精神的負担を軽くするだけではなく、上司に対して積極的にアプローチするモチベーションにもつながります。
自分は下だという思い込みがなくなれば、コーチングアップもしやすくなるでしょう。
○まとめ
いかがでしたでしょうか。
決めつけない、〜べきを捨てる、上下関係のイメージを捨てるという3つのポイントは、普段のコミュニケーションにも生かせる大事なものです。
うまくポイントをおさえて、上司と信頼関係を築き、お互いが存分に力を発揮できるようにしていきましょう。
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