会議のファシリテーターを任されたけど、どうやって会議をまとめれば良いのか分からない。なかなか相手が納得してくれず、会議が進まない、長引いてしまう…。貴方にはそんな悩みがないでしょうか。
会議をまとめるにはコツがあります。少しの準備と、ポイントを押さえた配慮で、会議をスムーズに進めていきましょう。
目次
Q 意見に納得してもらえず会議が長引くことが多いです。うまく会議をまとめるコツがあったら教えてください。
A 相手を説得するためには、相手の考え方のタイプによって説得の仕方を変えることがポイントです。
なかなか賛成してくれない人がいて会議が長引いてしまう、自分だと説得できないのに他の人だとスムーズに説得できることがあって落ち込む、議論の落としどころがよくわからない…こんな悩みを抱えている人はとても多いです。
ファシリテーターは基本的に中立とはいえ、どうしても会議が進まないようなら、相手が納得できるような視点を提供して進行をスムーズにする必要があるんです。
自分なりに会議で出た意見をまとめて納得してもらえるようにしているはずなのに、相手が納得してくれないということがありませんか?そんな経験がある方は、自分が思う正しい伝え方をすれば相手がわかってくれるはずだという思い込みがあります。
例えば、客観的なデータを示されると、相手の意見に納得するという人は多いでしょう。しかし、客観的なデータがあっても心情的に賛成できないと言う人もいます。逆に客観的なデータがなかったとしても、お客の声や信頼できる人の声があればすんなり賛成するという人もいます。同時に、データがないと賛成できないという人もいます。
このような違いが現れるのは、その人が何を重視して物事を判断するかという考え方に違いがあるからです。この違いを意識しないと、すれ違いが生じていつまで経っても意見がまとまらないということが起こります。
ここでは人のタイプを大まかに5つに分けました。それぞれのタイプ別に対応方法を載せていますので、参考にしてください。相手の考え方のタイプを意識しながら発言することで、会議をスムーズに進行できるようになりますよ。
○データ重視タイプ
とにかく数字を優先するタイプです。個人的な心情よりも客観的なデータを欲しがります。このタイプの人には具体的なデータ、計画を示して客観的に判断できるようにしてあげるといいでしょう。
社長がこのタイプなら、会議で発表する人に、何かしらのデータまたは理屈を用意しておくように言っておきます。そうすることで社長がGOサインを出す可能性が高まり、会議をスムーズに行うことができます。前年まではこうで、今後はこういう理由でこれだけの成長を計画する…など具体的に言うことを意識するといいでしょう。
○人重視タイプ
データよりも感情、人を重視するタイプです。このタイプに数字を見せてもあまり効果がありません。心情的に納得できそうな理由を用意する、人とのつながりが深まるようなアピールの仕方をするなどの工夫が必要です。
人をないがしろにする意見を嫌うので、人のことを大切にするという視点を忘れないようにして発言をする、相手の話、気持ちをきちんと聞くということをするといいでしょう。
○好奇心旺盛タイプ
このタイプは、とにかく新しいものが好きです。イケイケの社長に多いですね。好奇心旺盛で冒険に出ることを好みます。このタイプには、その企画の斬新なところ、他にないところをアピールするといいでしょう。どのような面白さがあるのかということについて意識しつつ話をすれば、スムーズにいきます。
リスクのことよりも、リターンに焦点を当ててアピールしてあげると、納得してもらえる可能性が高くなります。
○保守タイプ
このタイプは好奇心旺盛タイプとは逆で、保守的で無難な意見を好みます。なので、前例があることや、リスクがどれだけ少ないのかということをアピールしないと賛成してくれません。
新しいことをしようとするときに反対意見を出しやすいのがこのタイプです。前例を踏まえ、リスクを考慮した上でこのようなリターンがあるから挑戦する価値があるというように、前例、リスクを軽視していない態度を示すといいでしょう。
○自分重視タイプ
その意見が正しいかどうか、おもしろいかどうかということよりも、自分が得するのかどうかということを重視するタイプです。今までのタイプとは異なり、自分に焦点が当たっているのがポイントです。
このタイプにどれだけ企画の良さを伝えても意味がありません。自分が損すると思ったらとにかく反対します。なのでこのタイプを説得するときには、その企画がその人にとってどれだけ得になるのか、どういう利益をもたらすのかわかるようにする必要があります。
できればこのタイプには会議の前に根回しをしておいて、納得してもらった方がいいですね。会議中での説得がしにくいからです。あらかじめ相談して、得になるということをさり気なく伝えておけば、積極的に意見に賛成して、会議がスムーズに進行するように手助けしてくれます。
敵に回ると厄介ですが、味方になってくれると動きが計算しやすいのがこのタイプの特徴であると言えるでしょう。
○まとめ
会議で意見をまとめる、反対の人に納得できるような視点を提示したいというときは、相手が何を重視するタイプなのか考えて発言するようにしましょう。データを推した方がいいのか、それとも感情、斬新さ、無難さ、その人にとって利益になることを推した方がいいのかその都度判断する必要があります。
特に社長など会議の進行、物事の決定に影響力がある中心人物はどのタイプなのか見極めておくようにしましょう。
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