部下をどうにかしたい、部下に信頼される上司になりたいと考えコーチングを採用しても、うまく取り入れることが出来ずに失敗に終わってしまう、ということは少なくありません。
この記事では、部下へのコーチングをするときの注意点について解説しています。
注意点をおさえ、コーチングで成果を出せるようにしていきましょう。
目次
Q 部下へのコーチングをするときの注意点などがあれば教えてください。
A 仕事ができない部下をどうにかしたい、部下に信頼される上司になりたいという人はとても多いです。
何かいい方法はないかと考えてコーチングにたどり着く人が多いのですが、何も考えずにコーチングを採用してしまうと、コーチングの良さが生かされずに失敗に終わってしまいます。
そこでここでは、部下へのコーチングをするときの注意点について解説していきます。部下にコーチングをしようと思っている人は以下の内容を必ず守るようにしてください。
もちろん注意をしたからといって必ず成功するわけではありませんが、考えなしにやるよりはるかに成果が出る可能性が高いです。うっかりしてしまうような行動もありますので、参考にしてください。
〇どうして、なぜと問い詰めない
部下が何かミスなどをしたとき、相手にどうしてとか、なぜそんなことをしたというように問い詰めることはやめてください。
焦点が過去に合っており、未来志向になっていません。しかも、原因を特定して今後に生かすという姿勢ではなく、自分がイライラしているから責めているだけに過ぎません。それで満足するのは自分だけで部下には不満が溜まってしまいます。
今後部下があなたにコミュニケーションを取ろうと思わなくなるので、問い詰めるようなことを言うのはやめましょう。
〇部下を導く自分に酔わない
コーチングをして部下を導く自分に酔わないということも大切です。部下は意外とあなたのことをよく見ています。あなたがコーチングをして満足そうにしていると、部下は冷めた目であなたを見るようになってしまいます。
部下を導く自分に酔うことは、今後部下が思い通りに動かなかったときに大きなストレスを抱える要因になりますし、そんな部下に対して腹立たしく感じてしまいます。
部下に自分で考えさせているはずなのに、あなたが思う部下像から部下が離れるとイライラするということが起こってしまうわけです。それでは何のためのコーチングなのかわかりません。
コーチングを用いて部下を成長させたいという気持ちは確かに立派です。そのためにコーチングを学ぶ姿勢は素晴らしいです。しかし、その身に着けたスキルに溺れてしまっては本末転倒です。
コーチングをしている自分はすごいんだ、偉いんだという、子供のような気持ちにならないように気を付けましょう。
〇部下に求めすぎない
一つ前の項目とも関連しますが、部下にいろいろなことを求めて期待し過ぎることもやめましょう。コーチングを使ったから部下は変わるべきだ、自分がこれだけ気にかけているんだから部下はこちらの気持ちに応えてくれるだろうなどと思うことはやめてください。
上司のそのような期待は部下に伝わります。あまりにも期待し過ぎると、部下は上司の気持ちがプレッシャーに感じるようになります。ストレスの原因になってしまうわけです。これではせっかくのコーチングの効果が半減です。
また、部下が思い通りに動かないことがあると、あなたがイライラするようになります。期待が大きければ大きいほど、思い通りにいかなかったときのストレスは大きなものになるものです。これは恋愛と同じだと言うことができます。相手に期待し過ぎることは、良くないことにつながります。
もちろん多少の期待を込めてコーチングをするので完全に期待するなとは言いません。しかし、コーチングで絶対に変わるはず、すぐにこういう変化が起きてくれるはずというように、期待を大きくするような予想や思い込みはなくすようにしてください。
〇部下の手柄は部下の手柄という意識を持つ
部下へのコーチングをして部下が成長し、さらにその部下が仕事で結果を残すと、そのことを自分の手柄のように言う人がいます。自分がコーチングをしてあげたから部下は成功したと言わんばかりの態度です。
これでは部下はその上司から離れたくなりますし、鬱陶しいなどマイナスの感情を抱いてしまう原因にもなります。部下の手柄はあくまでも部下の手柄に過ぎません。確かにコーチングがきっかけに部下が実力アップしたのかもしれませんが、実際に行動して成果を出したのは部下です。
部下へのコーチングは、部下が成果を出したとしても、自分はきっかけを作ったに過ぎないという謙虚な姿勢でいることが大事なのです。
〇全部コーチングに持っていかない
コーチングを学ぶと、どんな部下にもコーチングの手法を用いようとする人がいます。しかし、それではうまくいかないケースが出てきます。部下の経験や現在取り組んでいる内容によっては、コーチングのやり方がうまくいかないことがあります。
わざわざコーチング的なアプローチをしなくても、素直に仕事の方法を教えてあげた方がいいということが時々あります。この部下にはコーチングした方がいいのか、それとも他のアプローチをした方がいいのか、きちんと考えて部下と関わるようにしてください。
〇まとめ
いかがでしたでしょうか。
これらの注意点は、これから部下へのコーチングを考えている場合、必ず守るようにしたいものです。
注意点をおさえ、コーチングで成果を出せるようにしていきましょう。
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