部下を上手に叱れない。やる気がなくならないように、うまく叱る方法は?

部下を持つ立場になると、相手のため、会社のために叱る必要のある場面もありますね。叱ることが苦手な人は多いですが、きちんと叱ることができてこそ、人の上に立つ人間です。上手に叱るコツを押さえ、アメとムチを使い分けて、部下の成長を促しましょう。

Q 部下を上手に叱ることができません。部下のやる気がなくならないようにうまく叱る方法はありませんか?

A 冷静になって部下を叱ることがポイントです。

部下が良くないことをすれば当然叱らなければなりません。そのままにしておくと部下のためにならないどころか、会社が不利益を被る恐れがあるからです。

叱ることが苦手だという人も多いですが、きちんと叱ることができてこそ、人の上に立つ人間であると言えます。

そこでここでは、部下を上手に叱るコツをご紹介します。最後に上手なほめ方も載せていますので、アメとムチを使い分けて部下の成長を促しましょう。

○分かり合えなくて当たり前

まず前提として、部下とは分かり合えなくて当たり前だと思ってください。分かり合えることが当たり前だと思っていると、こちらの意図を理解してくれない部下にいちいちイライラしてしまうことになります。

イライラしてしまうと、言葉が乱暴になり、叱り方も雑なものになります。それでは部下の信頼を得ることはできません。

余計なイライラをなくすためにも、部下とは分かり合えないのが当たり前なのだと思いましょう。分かり合えないのが当たり前だという前提があれば、発言の意図やこちらの気持ちを理解してもらえなくても、仕方ないと思えるようになります。どうしたらもっと伝わるだろうかと思うことができるようになります。イライラしないことで冷静になることができるんですね。

分かり合えないと思うことは決して諦めではありません。相手を理解することを放棄するのではありません。相手に配慮する気持ちが生まれるようにするためにそう考えるのです。気持ちを楽にするための一つのテクニックだと思ってください。

分かり合えなくて当たり前。その上でどうするか考えるようにしましょう。

○部下の話をきちんと聞く

部下の行動を叱るとき、きちんと部下の話を聞くようにしましょう。部下には部下なりの理由があるはずです。何か意図を持って悪い行動をしてしまったのかもしれません。どういう考えだったのか、どういう事情があったのかということをきちんと聞きます。

部下の話を聞いて受け止めた上で叱るのが大事です。話を聞いてあげることで、部下もこちらの言葉を受け入れる姿勢になります。

また、こちらに話すことで自分の思考を再整理することができ、自分の行動の何が悪かったのか自分で理解してくれることもあります。

部下が何か良くないことをしてもいきなり怒鳴るということはせずに、まずは部下の話を聞くようにしましょう。

○部下がしたことを叱る

部下を叱るとき、部下の人格や関係ない能力までも否定する叱り方をしてはいませんか?「だから駄目なんだ」「あの仕事もできなかったよな」というように、今回叱る内容と関係がない内容まで否定すると、部下は精神的に参ってしまいます。

今そんなことまで言わなくてもいいじゃないかと部下は思うので、反抗心が生まれ、こちらの言葉をまともに聞いてくれなくなります。これでは何のために叱ったのかわかりません。

部下を叱るときは、部下がしたことを叱りましょう。部下の人格ではなく行動に焦点を当てて叱るというわけですね。これなら何が問題かわかりやすいですし、人格が傷つくこともありません。きちんと行動を叱れば、部下はその行動をやめてくれますよ。

○叱るときは理由つきで

部下の行動を叱るときは、なぜその行動が良くないのか説明しましょう。理由がないと納得してもらえないかもしれません。強引に押さえつけられたと感じられる恐れもあります。くだらない指摘をする人だと思われることさえあるでしょう。

部下に悪く思われないためにも、なぜその行動が良くないのか、理由をつけて説明する癖をつけてください。

いい行動をほめ、悪い行動を理由をつけて叱ることができれば、自然と部下に尊敬されるようになりますよ。

○アメとムチを使い分ける

誰でも人に叱られたくないものです。人に叱られると、自分が悪いとわかっていてもやる気が下がってしまうということがよくあります。

そこで、叱ったあとにフォローを入れるようにしてください。共感できること、評価できることがあったら一言付け加えるのです。叱った内容に関連する内容が理想的ですが、関係ない内容でもいいでしょう。

叱ったあとに部下が見事に改善していたら、そのことをきちんとほめます。

とにかく叱りっぱなしにならず、アメとムチを使い分けてバランス良く接することが大切です。

○部下がしたことをほめる

部下をほめるときは、その人の人格ではなくしたことをほめます。この辺りは叱るときと同じです。行動をほめれば、その部下は良い行動をもっとしようとします。

できれば人前でほめるのがいいです。いいことをしたことは共有されるべきですし、他の人へのいい影響が期待できます。他の人がほめられた部下の真似をするということもあるでしょう。行動をほめているのでひいきという感じもなく、周りが自然と受け入れてくれます。

部下をたくさんほめているはずなのにうまくいかないという方は、行動をほめることを意識してみましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です